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2006年8月18日 (金)

旅の恥は・・・

16日から妹のお世話になっていたイタリア人3人が来松しています。
友人たちの内訳は中年夫婦と恐らく私と同じくらいの年だと思われる女性1人です。みんな陽気で明るく、知らないながらに
「こういうのをイタリア人て言うのかな」
などと勝手に納得しております。
そのイタリア人たち、日本にかなり興味があるらしく、お茶のお稽古に行ってみたり、浮世絵を見たり、特に建築物には目が無いそうなので、親戚のお寺などに連れて行くと、大喜び。しかも伯父の書いた読めもしない仏教用語の色紙をもらって大喜び。帰ってきて
「小さい大将(父と比べて小さな私のこと)、これもらったよ。最高!」
なんてことを子供のように目を輝かせながら言っていました。
不思議と外人は漢字が好きなんです。私もかつてスペインのバルで見ず知らずのおっちゃんに声をかけられ、分からないながらに話しているうちに
「わしの名前を漢字で書いてくれ」
なんてことになったからさあ大変。
「で、お名前は?」
と聞くと
「ミゲル」
と言う。ミゲルてて・・・ 困り果てた私はやるしかない。この町に日本人はそう来ないはず。(たしかアビラという片田舎)
腹をくくり、私は自信満々に彼が差し出した大きな紙一杯にマジックで書きました。

味  毛  留

暴走族張りの当て字です。しかしそれを見たおじさんの嬉しそうなこと。天下を取ったように喜び、バルの中のみんなに見せて回ります。
「これを見ろ。日本人の若者の友人が書いてくれたんだ。すごいだろ!」
(そんなに言いふらすなよ・・・)
おどおどする私を尻目に、ミゲルは店を出て外にまで紙を見せに行ってしまった。
これはまずい。もし近所から人が来て、俺も書いてくれなんて事になったら、大変だ。早くこの場を立ち去ることを考えないとと悩んでいると、すかさずバルの中の若者が一人歩み寄り
「私の名前も書いてくれ。○○だ」
などという。来たよ・・・ 私は書きたくないという単語は知らない。手っ取り早く通じる言葉はOKだけ。書かねばならない。
しかし名前の関係で、さっきよりももっと汚い当て字になってしまい、より自己嫌悪に。
このくらいにしないと、とんでもないものをこの町に残してしまうと思い、私は逃げるようにその場を立ち去ったことを覚えている。
どうも人の話によると外国人は漢字をデザイン的にもすばらしく、芸術性が高いと考えているらしい。だから喜ぶわけだ。
その3人、しばらくは日本を満喫する予定です。今日はう飼いの予定でしたが、残念ながら雨で中止になってしまいました。これもまた幻想的で面白かったであろうに、惜しいことをしたものです。天気には勝てません。

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