〆鯖
〆鯖ご存知ですよね。
鮮度のいい鯖をべた塩(まぶすくらいの塩を振る。強塩ともいう)にして、まず塩鯖を作ります。
数時間おき、出来上がった塩鯖の塩を洗い落とし、今度は酢につける。
あれだけ辛いはずの塩鯖が、酢につけることにより、あら不思議。
辛くなくなるんですね。
余談ですが数年前まで嫌いで嫌いでたまらなかった〆鯖でしたが、不思議と食べれるようになりました。
話を戻します。
最近まで〆鯖のメカニズムを知りませんでした。お恥ずかしい。
以前から父が
「どうしてこんなに塩をかけるのに、辛くないんだろう?」
と不思議がっていましたが、私はなんとも思っていませんでした。
作り方が分かってるんだからいいじゃん。みたいなね。
ところが専門家用の料理書を見ていたとき、そのことについて書いてあったんです。
「〆鯖の塩味は酢の作用により感じなくされているのです」
ということだったのです。確かに酢につけたくらいで抜けるような塩の量ではありませんから、納得いきます。
それより私が驚いたのは
「じゃあ、塩分を控えないといけない人が食べると、塩分は感じないだけで大量にふくまれていて、食べると大変なことになりかねないじゃないか!」
ということでした。例えば血圧の高い人に
「〆鯖は酢を使っているから健康食品ですよ」
なんて提供しようものなら、大変な話です。
何事も知って仕事をしないといけないですね。
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