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2006年11月 4日 (土)

刃傷事件

板前の世界では付いて回るもの

「刃傷事件」

というのも板前は職人気質で気が短く、すぐ口論になると

目の前の柳刃包丁を振りかざし

「おめえ、この野郎!文句があるんだったら表に出ろ」

なんて・・・ そんなのは昔話。

と思いきや私が京都で修行している時、某有名料亭でまさにこのような刃傷事件がありました。

加害者と被害者は同じ職場の板前同士。

先輩のほうが歳が若いというちょっとやりにくい状態であったらしいがそんなことは、この世界ではよくあること。

また、この年上の後輩ってのが、ちょっと出来の悪い人だったようです。

そして、色々積み重なった、ある12月の朝、事件はおこりました。

遅刻を注意された年上の後輩が、思いあまって先輩を

「やあー!」

と一突き。これで本当に死んでしまったんです。

殺人事件!

何と恐ろしいことがあるものよと私はその記事を読み、職場を見回したものです

(まさか、この中に俺を刺すような人はおらんやろな・・・)

板前が気が短いというのはあんまり正確でもなく、包丁もって、啖呵切ってなんてのはあくまでイメージで、全くありえない話なんですが、

この事件の場合、まさにそのイメージどおり。

ところで当店での刃傷沙汰。

1人の板前が棒寿司を切っていました。

そのヘタを食べようとある先輩が近づいて手を伸ばした、その時!

包丁が

「さっ」

と向きを変え、その手の方へ向かいました。手を出し方も

「やばい」

と思い引っ込めましたが、間一髪アウト。

切ろうと思い切った訳ではなく、ただ作業の流れの中で起こったことです。

切り出しをしている包丁の刃が相手の手にあたり

「すー」

と切れたかと思うと

「たら~」

と血が出るではないですか!

「ひィ~~」

と周りと、切られたほうが慌てる中、その切りつけた後輩は何食わぬ顔で謝るより先に

先輩が食べようとしていた寿司のヘタを自分の口に入れたのです。

それを見て思わず周りも唖然!

こんなやつもおるもんなんや。とあきれてしまいました。

どちらにしてもまあ、傷も深くなく事なきをえましたが、2人の間には傷より深い溝が出来たようです。

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コメント

この後輩心臓に毛が生えてるんじゃない(笑)?
コメディーの世界だね~。 その後の二人の関係
が気になります(苦笑)

私が昔アルバイトしていたJapaneseレストランの
オーナーさんが殺されたんだよね・・・ 包丁で。
殺したのは従業員。 本当に怖い話だよ。 たくみ
くんも気をつけてね。

>Minnie

やっぱりどこでもあるんだ。そんな話。

殺されないように気を付けないと・・・

っていうかそんな殺されるようなことしているつもりはないんだけど・・・

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