はったいこ
先日ある電話が一本かかってきました。
「今年、はったい粉が入荷しましたが、いかがなさいますか?」
はったい粉とは本来、大麦の粉だそうですが、ここらではとおもろこしの粉をそう呼んでいます。
きよみずではこの粉を牛乳と混ぜて、デザートのアイスにしています。
昔の人(?)からは非常に懐かしいと人気の品です。
電話の相手は久万という山の中の町のふるさと市。
近所の農家の人たちが集まり、いろんなものを並べているところです。
去年、はったい粉を求めに行ったところ
「今年は売り切れました」
と断られました。その時どんなやり取りをしたのか覚えていませんでしたが、その続きで、一年後の今になって、そのような電話が入ったのです。
父と相談の上、買うことにして、日曜日に取りに行きました。
すると電話の女性が出て来られて
「いや、去年のことでしたから、今年はどうかなと思っていたんですが、ありがとうございます。シーズンがいいので、ゴルフに来られているのではと思いまして・・・」
去年も今年も確かに買いに行ったその日はゴルフの時。しかしここでゴルフに来ている事を話したことは無いつもりだがと不思議に思っていると、その女性が
「かっこからしてゴルフだろうなと思い、メモしていました」
と言うのです。なかなかの商売人。恐れ入ります。
そんなことで箱いっぱいに買って帰ったはったい粉をひとつだけあけて砂糖をいれて湯で混ぜてみました。
煎りたて、挽きたてということもあって、味は最高。
昔は
「こんなもの、戦後の食べ物よ」
と思っていたものが美味しく感じるようになったのですから
やはり歳はとっています。
素朴な味でした。
コメント