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2007年2月27日 (火)

砥石

皆さん驚かれますが、我々板前は、毎日包丁を砥いでいます。

お客様にその話をすると

「毎日なんて砥いだら、肩凝ってしゃあないやろ!」

と言われます。それに対して私は決まって

「毎日砥ぐ事で、一度に長い時間とがないようにしているんですよ。切れなくなった包丁を3日に1回、長い時間、何本も砥ぐより、まだまだ切れるものを毎日何本も砥いだほうが楽なんですよ」

と言いますが、あまり理解してくれません。

しかし毎日砥ぐ癖をつけ、しかも切れ味がいつも良いほうが砥ぐ仕事以外を含めても確実に楽です。

それでも毎日砥ぐ時間は私(包丁は13本ほど)では約30分ほどになります。

今月の料理専門誌で包丁や砥石の特集をしておりました。

包丁の話などにはたいして惹かれませんでしたが、砥石の話でちょっと気になることがありました。

天然の石と人工の石の差です。

私はそんなに差はないと思っておりました。

ところが本ではいくら人工砥石を作る技術が上がっても、天然の石ではかなわない。というのです。

確かに値段で言えば50倍ほど差があります。供給量の少なさも起因しているかと思いますが、実際それでも買う人がいるんですから、知っている人は知っているのでしょうか?

それを見て、私も使わずに転がしてあった天然の砥石を引っ張り出してきて、最近仕上げに使っています。

なぜ使わなかったか?

番手が細かすぎて、いくら砥いでも切れるようになりにくいからです。

そこで不精はやめて、荒めのものと天然の細かいものと2種類で砥ぐことにしました。

果たしてどれほど切れるものかと、楽しみに包丁を使っていますが、私くらいの板前ではその差はあまり分かりません・・・

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