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2007年2月28日 (水)

のどぐろ

のどぐろをご存知でしょうか?

正式には赤ムツといわれる魚で、その名の通り喉は真っ黒です。

おまけに腹まで真っ黒で、ちょっとその点はグロテスクです。(「誰やらの腹といっしょ」などと悪口を言うのに好適です)

日本海側では高級魚として、料理屋はもとより、多方面で珍重される高級魚で“白身のトロ”とまで言われています。

私がこの魚を知ったのは料理の本で、金沢や新潟あたりの料亭が出ていると、大抵この“のどぐろ”の料理が出てくるので

「これは絶対に美味しいものに違いない」

と思っていましたが、いかんせん、入手する術もなく、魚に不自由していないのと重なって、現在にいたるまで口にすることはありませんでした。

ところが先日、新潟に嫁いだ当店のお客様が、ふらりときよみずに現われ、食事をして帰られました。

その時に父と

「新潟は何かうまいものあるの?」

というので出てきたのが、のどぐろ、ばい貝、シャケの干物、そして日本酒。

お酒は米どころで、うまいものがたくさんあるのは皆さんご存知のことでしょう。

でもやっぱり気になるのはのどぐろ。

そして、嫁ぎ先がすし屋も経営されているというつてで、やっと送ってもらうことができました。

私は20センチくらいの大きさなのかと思っていたら、届いてみてビックリ。

40センチもあり、結構身も厚く、大きいのです。

しかし瀬戸内では全く馴染みのない顔つき。目もおっきいし!

見たことないものを食べるのって、人間勇気がいるもんですよね。

でも、それをあっさり覆すような脂ののり。

お造りもうまいそうですが、今回は焼いてみました。もちろん塩焼き。

焼くうちに滴り落ちる脂を見ながら

「これはうまいやろ!」

と誰もが思う焼けっぷり。

さすが白身のトロ。

そして待望の試食。

「おいしい!」

日本海側の人たちが騒ぐわけです。

どう表現したら良いでしょうか?

よく似ているのはアマダイ。

これを少しだけ脂を持たせて、さらに身を柔らかくしたような感じです。

なかなか縁のないものをおかげさまで口にすることができました。

これで大きな顔をして

「のどぐろ、食べたことありますよ。おいしいですよね」

と言えます。

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