蒸しアワビ
日本料理の食材としても、かなり高級な部類に入る
アワビ。高い理由はやはり漁獲高が少ないのが一番です。
私も浅い海に素潜りして、友人に
「ここにはアワビがおるから、絶対探すんぞ。岩のこうして、こうしたところの裏側に居るからな」
そんなことを言われながら、遊んでいた時のこと。
いわれた感じの岩付近に行き、息の続く限り、一生懸命探しますが、全然見つかりません。
大きな雲丹や、サザエはそれでもちらほらいるのです。
それを見て
「サザエやウニはこんなにいるのに、アワビはお目にもかかれないんだから、高価なはずだ・・・」
と現実を知ったものです。
恐らく漁師も一生懸命探しているのでしょう。
そんな高級なアワビですが、旬はこれからだんだん上昇し、夏場にかけてが最高によくなります。
旬にちょっと早かったからからかもしれませんが。寂しい出来事がありました。
お客様から
「蒸しアワビが食べたいから、蒸してくれる」
と注文を受けたときのこと。
これくらいが妥当だろうという大きさのアワビを水槽から引き上げ、酒を振り、昆布に乗せて蒸しました。
その間お客さんには待ってもらい、しばらくして、出来上がりの時間になり、蒸し器を開けてビックリ!
何とアワビが見るも無残に縮んでしまい、もとあった貝殻の3分の1くらいになってしまっているのです。
父が
「これは出せんな・・・」
とぼやいていますが、仕方ありません。お客さんには待ってもらい、違うものを再度水槽から引き上げ、蒸しなおしました。
次も小さくなっていたら、どうしようかと少々ビビっていましたが、後のものは問題なく出来上がりました。
それにしてもあれほどまで縮んだのは始めてみました。
身が痩せていたのかもしれませんが、ほとんどが貝殻の重さになってしまいましたから、とんだ損失です。
仕方ないので、細かく切って酢の物に入れてしまいました。
小さくても味は悪くないのですが・・・
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