麦ご飯
料理屋に限らず、和食を提供するお店で、野趣を出したり、
ヘルシーさをアピールするために、白米に少しだけ麦を入れたご飯を出す店があります。
混ぜると言う点では、数年前からの健康志向による五穀米などもそうです。
我々くらいの年代になると、何となく普段とは違う主食に新鮮さを感じたり、変化があって
「面白い!」
と感じるのですが、人によってはそうではないようです。
年配の方、特に戦争を経験された方は戦後の食糧難の時期に米不足のかさをます為に、いろんな混ぜ物ご飯を経験されているようです。
雑穀、芋、大根・・・
これらのものをご飯に混ぜて炊飯し、食べていたそうです。
さすがに
「野趣があって面白いですね!」
とはいえません。
そのせいで、ご飯に混ぜ物があるのを非常に嫌がられる方がいらっしゃるのです。
今日のお客さんと偶然そんな話になって、麦ご飯と一言に言っても、白米より麦のほうが多く、歯ざわりが非常に悪く、本当に美味しくなかったんだそうです。
そのため、今でもご飯に麦が少量でも入っていると食べたくなくなるそうです。
混ぜ物ご飯の中でも大根めしは最悪で、一番美味しくなかったとのことでした。
我々にしてみれば変わった物を食べてみたい気持ちが多いのですが、苦い経験がある方にとってそうもいかんのでしょうね。
昔、伝記でナポレオンが貧しい家庭の子供が黒パンを食べているのを見て、とても美味しそうに見えて、自分の家の白いパンと替えてもらったという話があったように思いますが、何かしらそんな話に似ているようにも思えます。
今、私なんかは献立に豆ご飯やとうもろこしご飯、さつま芋ご飯、かぼちゃご飯などいろんな混ぜ物をしています。
こんなのもお客さんを考えないとまずいかもしれませんね。
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