蒸し稲荷
京都は四条上がった路地沿いに「味舌」(ました)という京料理屋があります。
一度だけ柊家にいたときの料理研修会で、お邪魔したことがあったのですが、そこの名物が「蒸しいなり寿司」でした。
私はその時始めていったので、知りませんでしたが、
一緒に行った先輩方の中には
「蒸し稲荷が出るで」
と最初から知っている人が数人いたくらいでした。
一人前ずつセイロに入れて蒸し上げ、そのセイロごと提供していたのを覚えています。
今月献立を立てる時、ふとこの蒸し寿司を思い出し
「初めてだが、やってみるか!」
となりました。
試しに作ってみたのですが、蒸すと寿司の酢が飛んでしまい、普通のご飯を食べているようになります。
さらに揚げも味を感じにくくなるのか、しっかりつけている割に、今一つ味がボケてしまいました。
そこで寿司飯の酢もしっかり効かせ、揚げの味も、かなり付けてやってみたところ、以前食べたようないなり寿司を作ることができました。
そしてセイロで蒸すと、どうしても蒸気のあたる部分のご飯が「ベシャ、ベシャ」になるので、蒸し布巾に乗せて蒸すようにしました。
する中々上出来。蒸しあがりもきれいで、うまくいきました。
「良し、これで!」
と思い、昼膳に出しているのですが、反応は今一!
がっかりです。まずくは無いはずなのですが、自分の期待が大きすぎたのか
「うわ~、美味しい!!!」
と言う声は調理場までは聞こえてきません。
ちょっと残念です。
まあ、こんなこともあるかと、今は立ち直っています。
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