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2008年4月23日 (水)

職人技

前菜に棒寿司を桜の葉っぱで包んだ寿司を使っています。

棒寿司を作る手順は巻き簾に魚の身を並べておいて、その上にご飯を棒状にして並べ、巻き簾で巻いて形を整えます。

長さは適当に作れるわけですが、それは魚の切り具合でどうとでもなります。

しかし一応それなりの基準を作っておかないと、仕込む量と言うものが把握できません。

ですから、20センチで10人前で、今日は3本とか言うようになるわけです。

で、今日は寿司を押す係りの人間が4本押しました。

最初寿司を押し始めたころは

「同じ大きさにせんと行かんぞ」

と厳しく教え込まれます。

高さ、幅、シャリのつまり具合。すべてをそろえて当たり前なのです。

彼は寿司を押し始めて2年ほど。毎月献立に棒寿司があるわけではないので、毎日ではありません。

しかしそれでも量的にはかなりやっているほうだとは思います。

その彼が周りの人間にけしかけられて

「はかりで計ってみましょうよ」

となったのです。大抵、そんなにびったり決まるわけもありませんから

「いやあ、やめとくよ」

と言うようなものですが、今日の彼は自信があったらしく

「よし来た!」

と言わんばかりにデジタルのスケールを取り出し、一本ずつはかりに載せます。

するとあたりから

「おおお~~~」

と言う声が!

なんと4本中2本が全く同じ重さ。そして残りの2本も+-2グラム違いだったそうです。

私も内心「すごいな」と思いましたが、そこは素直になれないところ。

「どうやってはかりに細工したの?」

と言うと、彼はテレながら

「うまくやるでしょ?デジタルだから誤魔化しやすいんですよ」

寿司がうまいのか、はかりの細工がうまいのかどちらとも取れる言葉で交されました・・・

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