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2008年4月24日 (木)

昆布

日本料理において、絶対に必要なものの一つ、昆布。

私が思うに、鰹節よりもはるかに重要です。

なぜかと言うと、鰹節だけでは絶対に出汁になりえないからです。

一度、沸騰したお湯の中に花鰹だけを入れて、出汁を引いてみてください。

それはそれは気の抜けた、かつおの匂いしかしない、

とんでもないお出汁になります。

それを見てみると「昆布って偉大だ!」と分かっていただけるはずです。

と言うのも、日本料理の出汁をとるにあたって、かつお以外、たとえば煮干であったり、干ししいたけや大豆を使った精進出しにしても、昆布は絶対に入れます。

と言うことはかつおの代用品はあっても、昆布のそれは無いわけなのです。

魚の昆布締めにしてもかなり美味しいものですし、重要な料理になってきます。

当店ではかつおと昆布のだしを、吸い物用のだし、いわゆる“一番だし”と煮焚き物用のお出汁の“追いがつお”とに分けて2種類作っています。

今のところ1番出汁は鉄板で、分量、昆布の産地、かつおの産地、割合等完璧に決まっています。

しかし追いがつおに関しては一応柔軟に対応できるように、さらに美味しさを追及したり、コスト削減を目指したり、出来るようにしています。

その追いがつおに使っていた利尻の昆布が、突然値上げされると乾物屋が言って来たのです。

「本当に値上げされてるの?実はそっちが儲けてるだけなんでしょう?」

なんて嫌味を言いながらも、受け入れる以外ありません。そこのところは大して何にも考えていませんでしたが、

乾物屋さんは気の毒に思ったのでしょう。

数日後うちにやってきて

「これ、宮城県の三陸の昆布なんですが、使ってみてください」

と立派な昆布を持ってきました。

こっちのほうが若干安く出来るとの事でした。

とりあえずいつもどおり追いがつおの出汁を引いてみます。

ところがやっぱり普段と味が違うのです。

特別不味いと言うわけでもないのですが、ピントがずれていると言うか、物足りないと言うか・・・

やはり使い慣れた、味をつけなれた出汁の方が、美味しく感じるようで、出汁を引くのには使えないと言う結論に達しました。

重要な役割を担う昆布。

その大切さを再認識させられる値上げ事件でした。

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