本日、お弁当の注文がありました。
弁当は作ったものを時間までに盛り込み、さらに包装しないといけないので、ひときわ手のかかる仕事でありますが、
営業時間以外でも収入となるため、うれしくお引き受けして、作らせていただいております。
手がかかるため、たくさんお弁当を作るときは、従業員総出で作業します。
普段は配膳をしているお姉さんや、喫茶店のお姉さんも、弁当を包むのを手伝ってくれたり、
そのほかのできる限りの事をやってくれています。
女将も例外ではなく、真っ先に借り出されています。
ところが、父にしても母にしても、どうにも苦手なものがあるのです。
それは薄いプラスチック製の弁当箱の重なりが分からないのです。
つまり2個重なっていても気付かず、そのまま並べて料理を盛り込もうとするので
「弁当箱足りないよ!」
などと騒ぎ始めるのですが、決まって若い子が出てみて、見てみると、中のひとつが重なっているため足りないのだということが、発覚するのです。
問題なのは何回その失敗をしても、自分が悪いのだと先に自分を疑わないこと。
あくまで先に他人のせいなのです。
もっとも一度くらいは確認しているようなのですが、重なりを発見することも困難なようです。
今日のお弁当は高価なものだったので、弁当箱にさらにそれを入れる紙箱が付きます。
その紙箱の下と蓋とを母が分けていたのですが、どうも数が足りないと思うというのです。
若い子は「持ってきた」といいますから、やっぱりみんな
「ああ、また始まったか・・・」
と思ったに違いありません。
その雰囲気を察知したのか、母は配膳のお姉さんを捕まえて
「確認してみてよ」
と言い、見てもらいました。しかし配膳のお姉さんも
「一個足りないですよね」
と言っています。これで一応、この場に箱が一つ足りないと言う空気が流れて、若い子がしぶしぶ箱を取りにいきました。
料理を盛り終わり、箱に入れていよいよ包装です。
ところが、やっぱり箱入れが終わる段になって
「あれ、一個余るね!おかしいね!」
といつものように始まりました。
(やっぱりか!)
と言う空気が流れ、母も苦し紛れに
「年寄りのする仕事じゃないね」
と半ばすねています。
でも何かが変。
不思議なことに、箱が余ると言っても下のほうだけが、一つだけあまり、蓋はどこにもないのだといいます。
はじめからセットになったて保管しているものですから、そんなはずもありません。
しかしこのころになると時間も迫っていますので、そんなくだらん話に耳を傾けている人もいません。
包装するのに精一杯で、自分の事にみんな必死です。
そして私も弁当箱を包もうとして、持ち上げたその瞬間、驚愕の事実が!!!
なんと弁当箱を下にいれずに、蓋だけしている奴がいたのです。外見からは見た目は一緒です。
だから下だけ余っていて、箱の数はやはり最初は足りなくて、今現在はあっていたのです。
それで母と配膳のお姉さんは息を吹き返し「それ見たことか、あれ見た事か」と始まりましたが、みんなが失笑するだけで、まにうけていませんでした。
もっともその弁当箱に紙箱の蓋だけかぶせたのも、母かお姉さんかもしれませんからね!
(当店はあくまで年長者には厳しい職場です♪)
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