琉球
夏に使う野菜に冬瓜があります。
昔、お世話になっていた店で、新入りの頃
「何で夏が旬なのに、冬瓜なんですか?」
と聞いたら、やさしく
「冬まで保存できるから、そう言われるらしいぞ」
と教えてくれました。しかし私の経験上、冬までもったことはありません・・・
今月、冬瓜を使っています。基本、私は好きな野菜なので、
多用してしまい、反省することも多いのですが、今年は昼の懐石では使うようになりませんでした。
それに変わり、夜の献立に登場です。
冬瓜もいろんな産地があり、厳密に言うとおそらく、どこでもできる野菜なんだと思います。
四国の山間でも、冬瓜を売っているのを見たことがあります。
しかししかし、ただ、冬瓜というだけで、料理人が求めるものとは程遠いものが、冬瓜として売られていることが多いのも事実です。
私が求める冬瓜は、
①表面の緑が濃いこと。
②表面がつるんとして、滑らかな曲線であること。
③実の白い部分が、硬いスポンジ状であること。
大まかに言うとこの3点です。
しかしこの3点をすべて満たす冬瓜を作ることは、おそらく農家の人にとっても、結構難しいのではと思います。
現に先日、八百屋から来た冬瓜は緑は濃いのですが、湯がくと色が落ちてしまい、しかも実がしっかり入っていないので、水をくってしまってあまり食感がよくない。
冬瓜なんて食感が命なのに、これではと言う感じです。
で変わりに入荷したのが、豊橋の冬瓜。
私の知っている限りではおそらく、豊橋は冬瓜の一大産地で、品質も最高レベルです。
おおよそのものが上記の3点をすべて満たしています。
しかし気になることがひとつ。
豊橋の冬瓜には、決まったシールが付いていて、それには
「愛知 豊橋 琉球冬瓜」
と書いています。
愛知で取れて、琉球って・・・って感じなんです。
琉球冬瓜って言うのは、品種名、もしくはブランド名なのでしょうか・・・
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