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2008年10月17日 (金)

とっても重要なこと

月並みですが、料理の基本は出汁にありというのは、本当です。

特に吸い物においてはそれで味は決まったようなものです。

煮焚き物でも出汁がまずいと、美味しくできるものもできなくなります。

出汁をひくのにとっても重要なこと。

それは昆布とかつおというたった二つしかない材料をいかに最高の状態に導くかということ。

もちろんかつおと昆布にも味の違いはあります。それは出汁をひくとき以前の問題。

ここでお話したいのは、最高のものをそろえた上で

「さあどうする?」

という話なのです。

かつおと昆布の出汁をひくのに重要なのは、分量と温度と時間。

これを一定にすることで、安定した出汁をひくことができます。

しかし温度と時間とは正確に測るわけではないので、そこが微妙な勘どころとなるわけです。

ところで私はこの出汁をひく行為と、サイホンでコーヒーを入れたり、急須でお茶を入れたりするのは、非常に似ていると思うのです。

お湯での抽出。まさにおんなじです。

かつおと昆布と水の量(お湯とお茶orコーヒー豆)を一定にし温度を整え、時間を決めて、抽出し、美味しいものを漉しとる。

非常に似ていますね。ですから、コーヒーも同じ量を決まった時間抽出させて、安定した味を提供しているのでしょう。

しっかりしたお店は絶対に

「今日のコーヒーは味が違うな?」

なんて感じさせることはありません。入れた本人は味の違いに気づくかもしれません。

それは我々料理人も同じ。

自分では

「ちょっとしつこいな!」

とか

「今日は最高!」

などと感じるのですが、お客様には感じさせていないつもりでいます。

化学的にはすべてを一定にしたら同じ様になるはずなのに、不思議なものです。

同じにしても違うわけですから、お湯の温度が違うなどということは、結局論外なんですよね!

食に携わるものに限らず、技能とはつまるところ、一緒なんだなと思います。

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