群集心理
以前教員をされていて、リタイヤされた方が、店をのぞいてくれました。
「今、日々何をされていますか?」
なんて取り留めのない話をしている途中、昔話になり
とある学校に赴任したとき、その学校が非常に荒れていた時期だったそうです。
学校に来ない生徒もいれば、他校生とけんかをして補導されたり、学校のガラスを割ったり、万引きしたり・・・
本当に毎日が大変だったそうです。
「一対一で話すと分かり合える子供ばかりなのに、どうしても集まると意地を張ってしまってダメなんだよ・・・」
分かるような気がします。
昨日のテレビで、ピラニアの話をしていました。
ピラニアは普段はおとなしく、臆病な魚なのに、ひとたび群れが大きくなり、血の臭いを嗅いでしまうと、凶暴化し、エスカレートした群れになってしまうのだそうです。
そんな話を私がすると
「全く同じですね。人が集まると普通でいられなくなることってあるんだよ。楽しくなったり、興奮したり、突っ張ったり」
と言われました。しかし続けて
「でもね、いい思い出なんだよ。そいつらは私が他の学校に移った後なのに、退職するときに、お祝いしてくれたんだよ。いい学校に進学した子なんて、そんなことしてくれないもんな。ありがたいよ」
とポツリ。
なるほど、荒れていた生徒も、実は先生に感謝していて、いい思い出なのかもしれませんね。
私は昔から先生を慕いもしないし、特別迷惑もかけない。
ですからお互いの思い出もない。そんな中途半端な位置にいる人間でした。
別段、それが問題と思ったこともありませんでしたが、そういう人たちもいるんだなとうらやましくもありました。
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