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2009年2月17日 (火)

えひめ めぶきの会

私もはじめて知りましたが、松山地区の青年農業者が作る「松山地区青年農業連絡協議会」という会があり、

若い就農者たちが勉強したり、つながりを作ったりしている会だそうです。

もう1つ、つぼみの会といって、こっちは松山地区の若手料理人が作る勉強会です。

本日、この2団体が共同で作った勉強会「めぶきの会」の取り組みを発表する会が行われまして、

私にも愛媛県のほうから案内状が来ておりましたので、おうかがいしました。

すでに私は若手ではなくなっているので、会のほうへの呼び掛けは、もちろんありません・・・

道後の旅館で行われたこの会は、彼らの活動を広く一般の人に知ってもらおうということで行われました。

農家が持ち寄った野菜を料理人が料理して、それを会以外の人に食べてもらおうということでした。

それに先立ち、道後温泉旅館ふなやの久保田料理長が講演されました。

料理長は以前から当店とは仲良くしていただいており、父と母とはかなり古い付き合いです。

そんな関係も、私が今回の会に参加させていただいた理由でもあります。

もっとこじんまりしている会かと思いきや、たくさんの人、そして農業にも、料理にも従事しない一般の方も多く集められ、盛大に開催されました。

講演の後、若手料理人の作った料理の試食をさせてもらいましたが

「意外に美味しい」

とか

「こんなんもあるんやな」

というのがたくさんあり、刺激を受けました。

ただ、農業と料理。切っても切れない関係にありそうなのですが、実は非常に難しい問題があります。

それは間違いなく意識のレベルの差です。

すなわちそこに品質の差が生まれてしまうのです。

たとえば巷では、曲がった胡瓜もそれなりで美味しい。的な流れがあるかもしれません。

農薬も少なく、有機で栽培されていて、しかも新鮮で、美味しくて。

しかし我々料理をする人間は、少々高くても、見た目も非常に大事なのです。

松山に曲がった胡瓜しかなければ、まっすぐな胡瓜を飛行機に乗せてでも運んでもらいたいのです。

大げさなたとえですが、農家の皆さんには、そこに大いに気づいていただきたい。

なぜ、有名産地の野菜がもてはやされるか。

それは高い品質を維持し続け、さらに出荷量を調節しながら、長い期間安定供給できるという、ただならぬ努力をしているのです。

そこにはプライドも作物にかける情熱もしっかり備わっているのです。

以前、愛媛の南地区のほうの筍の産地から早どれのものが届いたとき、

暖かかったので箱の中に保冷材が入っているのを見て、私は感動しました。

今までは掘ったら終わりの農家。出荷したら終わりの農協。売ったら終わりの市場。

そんな無責任なトライアングルができていたのに、愛媛でもこうした高い意識で、農作物を扱うようになってきたのだと。

私は農協にメールを送って

「その取り組みに感動しました」

と率直な意見を述べました。

すると、喜びのメールが帰ってきました。「頑張ります」と。

何かうれしかったですよ。そういう気持ちのつながりがとっても・・・

他県の本当にそれを常々意識していると思います。

箱にさえもこだわっています。無駄かもしれませんが、現に売れています。

松山の若手にそれが足りないとは言いません。

こうした勉強会がきっかけで、我々がうなるような野菜が松山にたくさん登場することを願っています。

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