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2009年8月19日 (水)

深い仲

うちの近所に1人のおじいさんが住んでいます。

私は何度も見たことがあり、家も知っていますが、おじいさんはおそらく私のことなど見たことも無く、覚えてもいないと思います。

私も知り合いというわけではなく、ただ、見たことがあるというだけです。

というのも、このおじいさん、決まって朝夕2回、犬の散歩をしています。

5年ほど前は2人(おじいさんと犬)とも元気に歩いておりましたが、ここ1年位は2人ともちょっと歳をとりまして、正直、弱ってきています。

犬もおじいさんと変わらないくらい、かなりの高齢と思われ、茶色い、とてもかわいらしい、愛嬌のありそうな雑種です。

昔は決まって犬がおじいさんを引き連れていたのですが、たまにおじいさんのほうが前を歩いて、犬がヨタヨタの時があるから、これも心配なのです。

とっても失礼な言い方ですが、2人はとっても太い糸で結ばれていたものが、だんだんその糸が細くなり始め、ひとたびどちらかがバランスを崩そうものなら、あっさりと切れてしまいそうな雰囲気なのです。

お互いが元気で歩いているから、やはり元気なのであって、出歩かなくなると、さらに弱ってしまうはずです。

家にはおばあさんもいるようなのですが、おばあさんが犬の散歩をしているのは見たことがありません。

できる限り長い間2人の元気な姿を見ていたいなと、見かけるたびに思ってしまいます。

昔からある物語の一節みたいです。

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