伯方の塩
当店では塩は“伯方の塩”を使っています。
いろいろなお客様に
「岩塩が美味しいよ」
とか
「こんなお塩があるんだけど」
と以前塩ブームが起こったときにはいろいろ勧めて頂きました。
しかし不思議なもので、塩とか醤油など普段からよく使うものは、どうしても使い慣れたものが使いやすいのです。
確かにいただいた岩塩を砕いて使ってみると、焼き魚を焼いても美味しいのは分かります。
吸い物に入れても味は違います。
しかし、塩で味が変わったのでは、味付けをする方としては、ちょっと戸惑ってしまうのです。
何となく違和感があるのです。
ならば荒塩を使うより、普通の食塩を使えばいいじゃない?
という事になりますが、本当はそうでしょうが、ここが使い慣れたもの・・・ということで、やはり伯方の塩に戻ってきてしまうわけです。
伯方の塩は若干湿り気を持っているので、振り塩にするときには鍋で煎り付けて「ぱらぱら」にしてから使用します。
塩をいるのは若い子の仕事。
今日も父に頼まれて若い子が手馴れた感じに鍋に塩を入れて宮島でかき混ぜ、煎っています。
しばらくして笑いながら塩を煎るのをやめました。
「どうしたの?」
と聞くと
「いや、何でもありません」
といって教えてくれません。
するとしばらくして鍋の中で煎っていた塩を砂糖入れの中に入れ始めました。
(ははあ、なるほど)
なんとこの間抜けなぼくは、塩と砂糖を間違えて煎っていたのです。
こんな面白い話はないと思い、みんなに言って回りましたが、どうせならもっと本気で煎って、しばらくして
「塩を煎っていたら、カラメルになりました」
なんてのがネタ的には面白かったのですが、中途半端なやつです。
それにしても間違えるか!
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