鮎丸仕立て
丸仕立てという調理法をご存知でしょうか?
丸とはすっぽんのことで、日本料理の世界では良く使われる言葉です。
「月とすっぽん」
というくらいですから、要するに甲羅が丸いところから、こう名づけられたといわれています。
今でこそすっぽんは養殖のものが主流で、たいした癖もなくなりましたが、天然のものはやはり独特の臭いとでもいえる個性があります。
その個性をおいしさに変えるために考え出されたのが、丸仕立てという手法です。
きれいに掃除したすっぽんの身やアラを大量のお酒と昆布だしで煮詰めるように出汁をとる方法です。
そうすることで、酒による臭みの排除と旨味の引き出しの双方がなされて、この上ないおいしさが醸し出されるのです。
この丸仕立てですが、すっぽんに限った料理法ではありません。
長い魚(はも、うなぎ)、おこぜ、鯉など、独特なものに良く使われます。
あと、丸仕立てに必要な要素が2点。
ねぎと生姜です。この2つが入っていないと丸仕立てとは言えません。
今月も終わりが近づいてきましたが、鮎の丸仕立ての吸い物を作っています。
このお吸い物は今月、非常に好評な一品でもありました。
コメント