きよみずの粋なお客様
当店では破損した器を「金つぎ」という手法で修理してもらっています。
割れた部分を漆でつなぎ、金でカバーをするというものですが、昔から行われている伝統的な手法です。
かつて安土桃山時代の武家茶人には茶碗を叩き割り、それを金つぎで直して、景色を作ったという逸話があるほどです。
しかしこれも賛否両論あるもので、高い料理を食べるのに、直した器で食べさすのもどうか
と言う人もいれば、直しているのだから何の問題もない。
という方もいらっしゃいます。
ただ、当店の物は割に合うもの、つまり高価な器ほど修理しています。
安いものは割れたら捨てますから。
そこで今日のお話し。
あるお客様のところに継いだ器が行ってしまいました。
「うわあ」
というから、
(怒られるのか!)
と身構えると
「私の器は他の人のよりお金がかかってる!」
と言ってくれたそうです。
なんと心やさしい言い回し。とっても気遣いの出来る方だと感じました。
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